「寿限無(じゅげむ)」とは、仏教的な意味では寿命に限りがないことを意味しますが、一般的には落語の有名な演目として知られています。落語の演目「寿限無」は、和尚が子どもの名付け親になる際、長寿やめでたさを表す言葉を次々とつなぎ合わせて非常に長い名前をつけたことに端を発する物語です。・
意味
仏教用語としての意味:「寿限無」は、「命に限りがない」という意味を持つ仏教用語です。また、これはインドの古い言葉で「無量寿」や「アミターバ」とも表記され、「すべてのいのちを救いたい」という願いを持った仏様である阿弥陀仏の教えにも通じます。・
落語における意味:落語の「寿限無」では、この「寿命に限りがない」という意味を文字通り受け取り、さまざまなめでたい言葉や縁起の良い言葉を組み合わせた名前をつけます。・
落語「寿限無」の内容
1. 長すぎる名前:男の子が生まれ、和尚に名付けてもらう際、長寿やめでたさを表す言葉を次々と重ねた長い名前がつけられます。例えば、「寿限無寿限無、五劫のすりきれ、海砂利水魚の水行末、雲来末、風来末、食う寝るところに住むところ、やぶらこうじのぶらこうじの…」といった具合です。・
2. 「長名」(ながな)の物語:この長い名前は「長名(ながな)」とも呼ばれ、上方落語では「長名」とも呼ばれています。・
3. 笑いの要素:あまりにも長い名前を繰り返すことで、聴いている側は舌を噛みそうになるほどで、その「長すぎる名前」が落語の大きな笑いの要素となっています。・
4. 教育的側面:「寿限無」は発声練習や滑舌を良くするための訓練にも使われることがあるため、修業中の落語家にも演じられています。・