小説作成所(旧小説フォーラム交流所)に載せさせて戴(イタダ)いていた作品です。

     目次
頁(ページ)内容
  01 説明
02〜07 序章
08〜10 第一章
11〜14 第二章
15〜17 第三章
18〜21 第四章
  22  終章
24〜27 追伸
28〜  解説


    
   人物紹介
名前身体的特徴その他
h 微妙に低いかもしれない身長。語り手。e と同居している。
e 平均程度の身長。探偵
i 身長は若干高め。御洒落(オシャレ)に関する意識が強い。
n 身長は稍(ヤヤ)低め。猫背。臆病。何時(イツ)もi の云いなり。
x 長身。留守番電話設定なし。三重県在住。
j 小柄。膚(ハダ)が皓い(シロイ)。美少年。三重県在住。自宅(館)に入ると、性格が変わる。
※全員十八〜九歳。
※人物紹介のx とj が反対になってました。(今は訂正済み)


解説に関して

  こういう解説は、時間軸に合わせて書かれるものか物語の進行に合わせて書かれるものに二分されるが、書きやすく、理解もされやすいと考えられる物語の進行を軸にした書き方にする。




おまけ(大幅変更した部分<<12〜14>>との比較用に)



——x の独白


  「さて——」


  彼は辺りを見回す。風が吹き荒れる、天鵞絨(ビロード)が揺れた。

  「さて、俺はこの事件を解くに当たって選択していく方法を採った(トッタ)」

  「洗濯?服でも洗ったのかい」

  僕の科白(セリフ)は空気の如く(ゴトク)。

  雨が降り始め、屋根を打つ音が聴こえる。

  「——例えば、此れ(コレ)は彼の(アノ)怪しい男を犯人と仮定した場合。

       1 犯行は犯人が階段を降りるのを夜に目撃した後である。
       2 犯行は犯人が階段を降りるのを夜に目撃した前である。

   此れは、今日彼処(アソコ)の宿の大家に訊いたんだが、彼処(アソコ)の階段は古くて、音が凄いそうだ。

   加えて、ここ最近大家は極度の不眠症なんだ、因って(ヨッテ)昨日は一晩中寝ていなかったらしい。

   其れ(ソレ)と、事件の日に怪しい人物が夜中に一度階段を下り、車の音がした。
   暫く(シバラク)すると、叉(マタ)車の音がしたので、外を眺めていると、怪しい人物が一人、階段を上がっていくのを大家が確認したらしい。

   此れ等(コレラ)のコトから、犯人が何もないのにわざわざ犯行現場へ戻ってくることはないと思われるので、<2>が正しいと思われる。
   乃ち(スナワチ)、二度目の怪しい男は全く無関係な人物だと思われる」

  「一寸(チョット)待てよ、窓から降りたんじゃ——」

  j は気障(キザ)ったらしく云う。

  「君も一瞬であれ、彼の(アノ)建物を見ただろう。
   彼の(アノ)宿は二階の床の高さから地面まで約五mある。
   序で(ツイデ)だけど、彼の(アノ)宿の階段は意外と几帳面(キチョウメン)な感じで、一人で乗ったときと二人で乗ったときでは鳴る音の大きさが違うんだよ」

  まあ、何う(ドウ)でも佳い(イイ)のだが——j がぽつんと云った。





  「——さて、話を続けよう——」

  雨脚(アマアシ)が強くなる。

  「次に、叉(マタ)二つに分ける。

     一 犯行は部屋の中で行われた。
     二 犯行は部屋の外で行われた。
   此れ(コレ)は警察の発表を待つしかないが、恐らく<一>だと思われる。

   根拠は、血の飛び散り方等だ。綺麗に放射状に飛んでいたよ、扉の倒れたところ以外はね。
   でも、十中八九彼処(アソコ)も同じように放射状になっていたと思うよ。

   よって、此処(ココ)では仮に、<一>が正しいとして話を進める。

     壱 犯人が凶器を用いた。
     弐 犯人が凶器を何者かに用いさせた。
     参 犯人がとった行動が間接的に被害者に被害を与えた。
   此れは、特に決め手がないと思われるが、犯人が意識せずにやってしまったとすれば、<壱>だと云うことになる。

   仮に、此処(ココ)では<壱>が正しいと仮定する。

   すると、犯人は犯行後何らかの方法で、階段を使わずに宿から脱出したことになる。
   
     壹 犯行直後犯人は部屋から立ち去った。
     貳 犯行直後犯人は部屋から立ち去らなかった。
   此れは、<壹>が正しいと思われる。

   根拠として挙げられるのは、犯人の心理としては一刻も早く現場を立ち去りたくなるのが普通である為(タメ)である。

   よって次のコトが判る。

   犯人は車で戻ってきた直後、犯行を行った。そして、抜け穴から——」

  「残念でした!」


  雷が吼(ホ)えた。軈て(ヤガテ)、雨は去った。

  「……どういう、意味…だ?」

  「何を云ってるんだか?抜け穴が在れ(アレ)ばとっくに警察(サツ)が見つけてるよ」

  項垂(ウナダ)れる。
  光が部屋に差し込む、其の(ソノ)光の加護のウチでのみ現れる笑顔の儘(ママ)で、彼は指を持ち上げ、云った。

  「さあ、h 。 君の番だ」

  第二章終了