と或る諸事情(りゆう)から
磨導力が有り余って居る
磨導術師のタマゴ､
ハルル・ナージャ｡

ハルル・ナージャは巨(おお)い
為(な)る磨導力を消費する為(ため)に
新たなるチカラ､磨導服を繕(つくろ)う
チカラを使い熟(こな)す錬習に励む｡

ハルル・ナージャの磨導力の根源｡
其れは"誰かの嚔(くしゃみ)や咳(せき)の
飛沫(しぶき)を特殊なカードで透過した
セミ・アンハッピーウィルスを花の磨導
ビーズに換えた物"で在る｡たった独り分
でも充分なのに､様々な者から吸収する為
膨大な磨導力を有する運びと成り､磨導力
崩壊を起こし兼ね無い状態なので在る｡

師匠は彼女に"マジョリズムに成れ"と
言った｡

ハルル・ナージャ
｢師匠｡"マジョリズムに成れ"とは
具体的に何をすれば良いのでしょう｣

師匠
｢音楽に因(ちな)む物ならば何でも良い｡
例えば分厚(ぶあつ)い楽譜をイメージ
して視るが良い｣

ハルル・ナージャ
｢分厚い楽譜､ですか…私なら此う言う
風にデザインしますね…えいっ☆彡｣

▼ハルル・ナージャは半分に開いて
逆さまになった分厚い楽譜をイメージ
した磨導服(ローブ)を纏(まと)った!

師匠
｢うむ｡やはり､ハルル・ナージャは
磨導術の筋が良い｡思い通り狙い通りの
磨導服を繕うチカラに長けて居(お)る｡
良し｡次の課題だ｡今度は､"打楽器"を
用いた衣裳を創って魅(み)せよ｣

ハルル・ナージャの心往(ゆ)く儘(まま)
新たな磨導服を沢山創造する事に依り
巨い為る磨導力の消費を図るので在る｡

ハルル・ナージャ
｢打楽器､ですか…｣

▼ハルル・ナージャは
"タンバリン"をモチーフにした
磨導服を纏った!

師匠
｢成る程､腕や膝にも小さなタンバリンを
取り付けて全身で叩ける様にしたのか｡
中々遣(や)るでは無いか｣

ハルル・ナージャ
｢他にも案が有るので其方(そちら)も
観て下さいますか?｣

▼ハルル・ナージャは"鈴"を
モチーフにした磨導服を纏った!

師匠
｢成る程､スカートの裏にも鈴を
取り付けて揺れる度に音が鳴る
様にしたのか｣

▼ハルル・ナージャは"カスタネット"を
モチーフにした磨導服を纏った!

師匠
｢ほぅ｡此れは中々面白い｡至る所に
カスタネットを付けて居(お)るが
靴の裏の小さなカスタネットが
良い味を醸し出して居る｡靴の
天辺に付いたカスタネットは
良いアクセントになって居るな｣

ハルル・ナージャ
｢此んな変化球は如何(いかが)でしょうか｣

▼ハルル・ナージャは"シロフォン"
"マリンバ" "ヴィヴラフォン"を
モチーフにした磨導服を纏った!

師匠
｢ほぅ｡マレットを使って叩く3大
楽器を併(あわ)せ業(わざ)にしたの
だな｡中々面白いセンス有る考察だ｣

ハルル・ナージャ
｢今私が思い付く中で最も凄い
物が此れです｣

▼ハルル・ナージャは
"ツリーチャイム"をモチーフにした
磨導服を纏った!

師匠
｢おやまぁ…此りゃ驚いた｡金の
延べ棒の様な物が沢山並んだ
魅瞳麗(みめうるわ)しき外見
(ルックス)…神々しい煌めきを
魅事(みごと)に着熟して居るな｣

師匠
｢ハルル・ナージャ｡次は弦楽器を
モチーフにした磨導服を創って魅せよ｣

ハルル・ナージャ
｢今度は弦楽器ですか｡一寸(ちょっと)
難し其うですが頑張ってみますね｣

▼ハルル・ナージャは"ハープ"を
モチーフにした磨導服を纏った!

師匠
｢ほぅ｡此れは中々魅瞳麗しい｡
プリーツスカートの"ヒダ"を
ハープに置き換えたのだな?｣

ハルル・ナージャ
｢師匠｡磨導人形を召喚(よ)び出しても
宜しいでしょうか?｣

師匠
｢何故(なにゆえ)?｣

ハルル・ナージャ
｢ちょっぴりロックな楽器の衣裳を
思い付いたからです｣

師匠
｢ほぅ､ちょっぴりロックとな?｣

▼ハルル・ナージャは磨導人形を
召喚び出した!

ハルル・ナージャ
｢其れでは参ります! 3…2…1…!
ローブ・チェンジ!｣

▼ハルル・ナージャは"ギター"を
モチーフにした磨導服を纏った!
ハルル・ナージャの磨導人形は
"ベース"をモチーフにした磨導服を
纏った!

師匠
｢成る程｡確かに"ちょっぴりロック"な
衣裳だな｡ギターやベースの弦をジッパー
にしてアクセントにしたのだな｡ドレスの
輪郭(りんかく)をギターやベースの胴体に
して居るのだな｣

師匠
｢ハルル・ナージャよ｡沢山の
磨導服を創って来たが､手応えは
如何(どう)だ? 自身の磨導力が減り
つつ在る事を確(しっか)り感じられて
居るか?｣

ハルル・ナージャ
｢磨導人形を召喚び出した事も有って
かなり磨導力が減った感じがします｡
磨導人形を動かすには､集中力と其れ
為(な)りの磨導力が必要ですからね｡
唯(ただ)､此れは慣れる迄(まで)に
時間を要し其うですね｣

▼ハルル・ナージャが"マジョリズム"に
成れる迄､未(ま)だ未だ先は長い………

師匠
｢ハルル・ナージャよ｡弦楽器で在り
打楽器でも在る"鍵盤楽器"の磨導服
創りに精を出して観ないか?｣

ハルル・ナージャ
｢ピアノの他にもエレクトーンや
オルガン､チェンバロ､キーボード
等々､様々な種類が在りますよね｣

ハルル・ナージャ
｢………一応 考察は出来て居るのですが｣

師匠
｢………????? 如何した､ハルル・ナージャ｡
何か問題でも?｣

ハルル・ナージャ
｢私の考察した"鍵盤楽器の磨導服"を
纏わせるには､私の現在(いま)持って
居る磨導力の大半を消費する必要が
在りまして｣

師匠
｢ハルル・ナージャ………其方(そなた)､
正(まさ)か………?｣

ハルル・ナージャ
｢はい｡師匠の御推察の通りです｡
如何せ鍵盤楽器の磨導服を創るなら
私が知り尽くす限りの鍵盤楽器の
要素を注(つ)ぎ込もうと思って居ます｡
打楽器のシロフォンマリンバヴィヴラ
フォンの時の様に｣

▼ハルル・ナージャはとてつも無く
"巨大な"磨導人形を召喚び出した!

ハルル・ナージャ
｢うんうん｡私の望みを満たす磨導服を
纏わせるには､此れ位大きく無くては｣

▼ハルル・ナージャが考察して居る
"鍵盤楽器を総(すべ)て注ぎ込んだ
磨導服"とは正(まさ)しく"各鍵盤
楽器が持ち併せる鍵盤の最大数を
織り込んだ"代物(しろもの)で在る｡

※続きは後程編集予定｡

師匠
｢ハルル・ナージャよ｡次は､木管・
金管楽器の磨導服を創って観ないか｣

ハルル・ナージャ
｢師匠｡御言葉ですが､出来れば其の話題は
鍵盤楽器の前に出して欲しかったです………｣

師匠
｢済まぬ｡如何してもピアノ系統の磨導服を
創って欲しかったのだよ｣

ハルル・ナージャ
｢打楽器や弦楽器とは違ってスレンダー
と言うかシンプルなローブが出来其うな
予感がします!｣

ハルル・ナージャ
｢あ､でも金管楽器にはユーフォニウムとか
チューバとかかなり大振りな楽器も在るん
でしたね｡其の辺りは悩み所ですね｣

ハルル・ナージャ
｢先ずは一番シンプルな物から型(かたち)に
して行きましょう｣

▼ハルル・ナージャは"ピッコロ"
"フルート"をモチーフにした磨導服を
纏った!

師匠
｢フルートをイメージしたスレンダーな
プリントのドレスにピッコロを取り付けた
シンプルなローブだな｣

師匠
｢ハルル・ナージャよ｡今迄は
器楽磨導術に基づいた磨導服の
創作を課題にして居たが､真の
"マジョリズム"に成る為には声楽や
舞楽の知識が有った方が良いと思う｡
もう私から教えられる事は何も無い｡
免許皆伝と言う奴(やつ)だ｣

ハルル・ナージャ
｢………!!!!! そ､其んな………!!!!!｣

師匠
｢ハルル・ナージャ｡私の下を離れ
更なる成長を遂げたら帰っておいで｡
私は何時でも待って居るから………｣