廃墟と化した都市、街、村。時計さえ動かなくなり時間で分かるのは今が朝か、昼か、夜か、ぐらいである。

今は2900・・・何年だったか。。。
まぁ、今は西暦2900年台だ。12年前の核戦争で世界中が廃墟と化した90億人に達していた人類は半数以上が死に、人類は40億人余りに減った。しかしそれに懲りないなのが人間だ。今も戦争をやってる。敵対関係としたら・・・　現存する国連軍VSゲリラだ。

「はぁ、はぁ、クソッ！なんなんだ一体！国連軍め、唐突に仕掛けてきやがって！！」
廃墟の市街地を駆け抜けている少年はそう呻く。服は迷彩服、そして国連軍から奪った軍用のハイパーセンサー搭載のゴーグル、手にはこの時代最新型（この腐った世界でも武装は生産されている）のアサルトライフル「NK-0074」を、そして背中にはスナイパーライフルである「VPS-U320」を装備している。腰にはハンドガンもある。少年の名前はキューン・ストラトス。16歳でゲリラ所属である。手に装備したアサルトライフルを両手に構え、マシンガンを連射しながら突撃してくる国連軍の兵士を撃つ。回転しながら射出された弾は兵の体をそのまま貫く。その体から飛び散る鮮血を少量体に浴びつつ、キューンは足を止めないで走り続ける。そのまま崩壊した建物に入り身を隠す。他所からも銃声が響きわたり、悲鳴が上がる。それを無視してキューンはNK-0074のマガジンを取り出し新たな弾を込める。そしてマガジンを本体に戻すと顔を上げて建物の外を見る。
そこには国連軍兵士が他のゲリラに投げたであろう手榴弾があった。即にピンが抜いてあることを知ったキューンは退避しようとしたが・・・
直後、手榴弾が爆発した。
凄まじい音が響き廃墟と化して脆くなっていた建物の外壁は瞬時に粉砕され、内側にいたキューンの体ごと吹き飛ばされた。
「ぐぅ・・・うぐっ！」
そのまま彼の体はノーバウンドで２０ｍほど吹っ飛んだ。

他の建造物にぶち当たりようやく止まったキューンは痛みを堪えて立ち上がり歩きだす。