相変わらずの高品質なグラフィックと音楽、魅力あるキャラ設定。
男性陣や攻略対象外のキャラ含め、色々な条件で台詞が変わるので話しかけるのが楽しかった。
ただしおいしいものを食べておいて「マズイマズイ!」と連呼するのだけはちょっと頂けない。
シリーズを重ねるごとにシステム面は良くなっている。
今作は操作性に関しては今までで一番の出来栄え。
戦闘では技を気軽にぽんぽんと出せ、動作も滑らかなので爽快。
同じ物を一度に拾えるようになり、捨てるから置くに仕様変更されたことなどにより
畑仕事もとても快適。強いて言えば切り株から12個の木材が出るのに
一度に持てる数が9個までなのが少し面倒だった。
また、生産系で材料のセットを材料箱からも選ぶことができ、
更にRボタンでショートカットできるようになっていたのもありがたい点。
毛糸玉やプリンを大量に作ることが多かったので
同じものを一度に複数作ることや、あるいは材料のセットだけでなく
生産の開始もボタン一つでできればもっと良かった。
夏の台風の多さや土質を考える必要があり、個人的には楽しめた。
一日の中で天気が変わるのでただ街中を歩き回り人の話を聞くだけでも面白い。
畑を最高の状態にして作物で埋めようなどと考えると大変だろうが、
仲間に仕事を頼まず鎌で種を確実に作らなくても季節の野菜コンテストは
そこそこいける難易度なのであまり神経質になる必要はないだろう。
軽い不満としては、毛糸玉とLサイズlv10牛乳の売値が高すぎる点。
それぞれ10分の1で全く問題ない。
最大の不満はストーリー。特に婚約を申し込んでから
結婚するまでに潜らされたダンジョンとそこで起きたイベントは存在意義を感じない。
シリーズおなじみのあの仕掛け自体は好きだが、
今策ではそれを行う理由付けが希薄すぎ、無意味すぎる時間稼ぎにしかなっていない。
ダンジョンの構造からして回り道をさせられ、ストレスが溜まった。
結局前半で仄めかしていたものは一体なんだったのか。
主人公が最後のボスの前でした決断自体はうまく表現されていればきっと
燃えるものになっただろうが、今回はそこに至るまでが消化不良な上
ボスの登場も脈絡なく、決断後も前半の伏線をただ放り捨てているだけで全くすっきりしない。
せっかくのキャラの魅力が、曖昧すぎる世界観のせいで半減してしまっている。
とは言え、SLGやACGとして見れば楽しめたことは間違いない。
この手のゲームに抵抗がないなら一度手を取ってみればきっと楽しめるだろう。
ユーザー評価
60