MGS2についての質問です。 うろ覚えですが質問です。 MGS2にて、愛国者達と ...

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質問内容

MGS2についての質問です。 うろ覚えですが質問です。
MGS2にて、愛国者達とは実体がある訳ではなく、「秩序」や「規範」そのものだと言っていましたが、いまいちピンときません。
愛国者達とは物理的にはどういった存在なのですか?人ではないようですが、どういった概念なのですか?
人間ではないと言っていましたが、機械?それとも幽霊か何かでしょうか?
何(誰)が演習を実施したのでしょう?

回答(3)

下の回答者の方の言うとおりMGS2発売時とMGS4発売時で愛国者達の設定は変わっています。

MGS2では愛国者達は人ではありません。アメリカ建国200年の間にホワイトハウスで生まれたアメリカのミーム(文化的遺伝子)という概念そのものです。

ミームというのは本来は人の意思によって伝えてられてきたものですが。MGS2では愛国者達=ミーム自体が意思を持ち自らを語るようになります。演習を実施したのは人ではなく愛国者達の意思です。演習というのはS3計画のことで人がミーム(物語)を語るのではなくミーム(物語)が人を語る。そのメソッド(方法)とプロトコル(手順)を確立させるために愛国者達が仕組んだものです。

MGS2はストーリーや設定が非常に分かりにくいですが。それはこのお話が非常に大がかりなメタフィクションだからです。
詳しくはMGS4の小説を執筆した故伊藤計劃氏の『MGS2ファーストインプレッション』と『制御された現実とは何か』という考察を読んでみてください。

『MGS2ファーストインプレッション』
http://web.archive.org/web/20060503212057/http://www33.ocn.ne.jp/~projectitoh/kojimaniax/first_impression.html

『制御された現実とは何か』
http://web.archive.org/web/20060503212037/www33.ocn.ne.jp/~projectitoh/kojimaniax/computed_real.html

あとはニコニコ動画の実況になってしまいますが、非常に分かりやすく愛国者達やS3について解説している動画です↓
http://www.nicovideo.jp/watch/sm14390124?ref=search_tag_video#!sm14390124?t=1401297380080
前の回答者様の回答が結果的に「愛国者達」の正体です。
ですので補足として「2の時点で愛国者達の正体はどう想定されていたのか」を述べさせていただきます。

結論から言えば、アメリカの文化・常識といった「アメリカを形作るもの」。
アメリカ人の意思やそれらがいままでに作り上げてきたアメリカの歴史・社会・秩序の総称が「愛国者達」。
「愛国者達」とはアメリカ人のミームから生まれ、成り立つもの。
ですので、ある組織やAIといった「特定の存在」ではありません。
大佐のAIなどは「愛国者達そのもの」ではなく、それら「実体のないもの」が雷電ら人間に干渉するための媒体でしかないと考えられます。

日本で言えば、「大和魂」が愛国者達の一部に当てはまるでしょうか。

「愛国者達」はアメリカ人の歴史から生まれたものですが、
秩序の側が「アメリカを良くする」ためには人類に任せてはいけないという結論に至り、
S3計画のように人類・社会を管理するという逆の立場になったと言えます。

そのため「愛国者達」を倒すためにはアメリカという国や存在を滅ぼさなければならない。
当然そんなことは不可能で、2の後味の悪さの原因はここにあります。
その中でもスネークの言葉の通り「自分の信じるものが大切だ」というメッセージで2は幕を閉じます。

とても倒せる敵ではないですが、続編を作らなければいけないといった状況で、
結果的に「ゼロの思想から派生したAI」という「倒せる敵」に変更されたのではないかと思います。

書いていて自分でもピンと来ませんでしたが、
「そういった”実体の掴めなさ”も愛国者達である」といった小島監督のねらいがあると思います。
・愛国者達とは物理的にはどういった存在なのですか?
・人ではないようですが、どういった概念なのですか?
MGSは2しかやっていないクチ?
愛国者の設立は3で、のちの正体は4で語られる。
2では「愛国者なる謎の組織」としか語られないので一切正体がわからないまま終わる。
以下、3と4を含めた愛国者に関するネタバレ。



愛国者はもともと第二次世界大戦中の中国、ソ連、アメリカが戦時中の共同費用として出した莫大なカネ「賢者の遺産」を管理する「賢者たち」が母体だった。
この遺産は第二次世界大戦をあと3度繰り返せるほど膨大な額と劇中で解説されている。
戦後、三カ国は袂を分かち、賢者たちのメンバーの一人が遺産を独占し、ソ連にもたらす。
これを不服とした中国とアメリカ、そしてソ連が揉めるのがMGS3の物語。
そしてMGS3のエンディングで遺産はアメリカの手に渡る。
ここまでが3の話。

そして3の続編にあたるPWと4の物語で、遺産奪取の立役者であり、3のスネークの上司でもあったゼロが遺産を元手に発言権を増し、独自の権力でアメリカという国家の安全保障をはじめとした政治も関わると判明する。
この時点で「賢者たち」は「愛国者」に名前を変える。

で、この莫大な遺産を元にアメリカの歴代大統領すら愛国者の関与から逃れられず、あらゆる面で愛国者の思うがままの時代が続く。
このあたりの話はMGS2でも大統領が愛国者の力で大統領の座に上り、都合のいい傀儡政権を演じたと語られる。

そして「愛国者」の誕生はMGS3の冷戦時代からMGS4の半世紀先、50年以上に及ぶ。
4劇中では創設者であるゼロが老人になり、昏睡状態になり、もはや舵取りすらしていない。
他愛国者に関与した多くの人物が死亡(2エンディング時点)している。
だが、愛国者という強大な組織の影響力は残り続け、愛国者の理念や思惑を汲んでアメリカという国が運営されていたため「組織」という形を超えて「規範」になっていた、と判明する。