“オンラインゲームは非公開テストを見れば成功するか否かある程度知る事ができる。”
あるゲーム評論家の話だ。この評論家は気になる新作オンラインゲームがあれば非公開テストを必ずやってみると言う。テストであるだけに不足点や問題点は多々あるが、それを踏まえた上でプレイをし、掲示板などを参照する事で該当ゲームの成功の確率が把握できるとの事だ。
この様に非公開テストが新作ゲームの成功を計る為の尺度としての意味を持ち始めている。これまでは非公開テストと言えば文字通りテストとしての概念に過ぎなかったが、最近ではユーザーの目が肥えてきており、非公開テストであっても過去の公開サービス水準まで完成度を高めてこそ可能になってきている。非公開テスト時点からユーザーの視線を引き付けられなければ成功できない現在のゲーム市場の状況が表した結果だ。
最近非公開テストを終えたゲームタイトルを見ても明暗は交錯する。CJインターネットがサービスした『ドラゴンボールオンライン』は、非公開テスト序盤には多くの人が集まったが、テストが全て完了する前には多くの人が離れ「失敗の前兆」を味わっている。CJインターネットはあわてて修正作業に着手したももの、公開テスト時にその余波が続き『ドラゴンボールオンライン』は成功したとは言えない結果を見せてしまった。
反対に最近ドラゴンフライがアクティビジョンと共同開発中のオンラインゲーム『ソルジャーオブフォーチュンオンライン』は非公開テスト以降成功の可能性を高めたゲームとされている。
このタイトルは3日間の短いテスト期間ではあるが、ゲーム内平均滞在時間とゲームプレイ時間が143分と104分を記録し、再訪問率も62%を記録する等ゲームに対する注目度の高さを見せた。
写実的な表現とグラフィックの完成度が高い評価を受け、フロンティアテスト時に導入された「ナイフ投げ」や「バット攻撃」が新鮮で面白いというテスターの意見が多かった。ドラゴンフライはこういったユーザーの声を受けて開発に拍車をかけている所だ。
また、JCEの『GATE』も非公開テストを経て笑顔を見せているタイトルだ。『GATE』は海外の有名ゲーム『Portal』と類似のシステムで序盤論議になったが、実際にテストをして見ると“思っていたよりもはるかに面白い”という反応を引き出している。GATEを使ったルールや戦略が『Portal』と違い、既存のFPSゲームと全く違うゲーム性を持っているというのがテスター達の全般的な評価になっている。
ウィンディソフトの『Rusty Hearts』も非公開テストで合格点を受け成功の可能性を高めたタイトルだ。12日まで2万人を対象に行われた非公開テストで“アクションがすごい”“時間を忘れてプレイしてしまう”等賛辞が多数寄せられている。
この様な高評価を受けてウィンディソフト側が非公開テスターの中から300人を集め、後半部のコンテンツを公開する等、素早い対応にも注目が集まっている。
業界のある関係者は“ユーザーがこれまでの様に非公開テストを開催すれば誰もが飛びついてくれる様な時期は終わった。完成度を高め、十分な準備が出来た状態で非公開テストを実施し、ユーザーに対して「面白い」という印象が与えられなければ生き残って行く事は難しいだろう”と語っている。
さらにこの関係者は“『ブレイドアンドソウル』『TERA』のような大作でなければ、1次非公開テスト時に全ての力を集約しインパクトを与えなければならないだろう”と付け加えた。
資料提供:GAME DONGA
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