25日いよいよ正式サービスに突入する『TERA』に韓国ゲーム企業の注目が集まっている。

450億ウォンという史上類を見ない製作費が投入された『TERA』が、サービス直後から大きな人気を集め、2年を越えて韓国ゲーム市場の王座を守ってきた『AION』を脅かしている為だ。

そんな『TERA』の成功について、業界の展望は大きく2種類に分かれている。『TERA』は『AION』と同じ様に月額制ゲームとして成功を収めるという意見と、月額有料化以降徐々に下降線をたどった多くのタイトルのようにユーザーの急激な離脱が起こるという意見だ。

『TERA』が今回のオープンベータテストで見せた成果は驚くべきものだった。100週以上ネットカフェランキングトップを守ってきた『AION』を一時的とはいえ抜き去り、成人向けMMORPG初の同時接続者数20万人という記録も打ち立てている。さらに『AION』の2.5アップデートが26日に行われるという発表があっても『TERA』の同時接続者数とランキングに大きな変動はない。

また、ある統計によると『TERA』公開前後7日間、MMORPG利用時間は何と23%も増加し、「市場はすでに飽和状態の為、大作ゲームが成功するのは難しい」というイメージを払しょくした。

この様な理由から『TERA』が大成功を収めるという予想をする人々が多い。あるアナリストは“2012年『TERA』の予想売上額は1,393億ウォンに達する”と分析しており、大多数のアナリストも『TERA』の年間売上を1,000億以上と予想している。

一方で苦戦すると予想している人々はその大きな理由として「ハンゲームの運営能力」を挙げている。実際に、即時対応がされたものの、不具合を利用したアイテム獲得等の問題が発生し、一時ゲーム内経済が崩壊してしまうという事態が発生しており、ユーザーを不安にさせている現実がある。

一部ユーザーは“『ロードオブザリングオンライン』『C9』『R2』の時と同じ様にハンゲームは再度運営のまずさを露呈した”と批判している。開発会社の立場では単純な不具合であっても、今回のようにゲーム内経済に大きな影響を起こす問題はハンゲーム自体の運命を変えてしまう可能性を秘めている。

2010年大作の一つであったCJインターネットの『ドラゴンボールオンライン』もゲーム内経済に大きな影響を及ぼす不具合を初期に確認することができず、結局下降線をたどっている。『TERA』は今回『ドラゴンボールオンライン』と比較し、素早い措置を取る事ができたが、この様な事態が再発すれば大きな危機を迎えることも予想される。

『TERA』の成功が容易でないとするもう一つの理由は、「韓国ユーザーのコンテンツ消費速度の速さと『TERA』がもつコンテンツの不足」が挙げられている。『TERA』とコンテンツ量において数倍以上違いがある『AION』や『WOW』と争い勝負になるのかが疑問と懸念されている。

成功・失敗に関わらずオンラインゲーム市場に大きな影響を与えるであろう『TERA』正式サービス。いよいよ目前に迫った正式サービスの行方に注目したい。