世界的なゲーム機大手の任天堂の業績が6年ぶりにダウンした。同社は「年齢を問わず、誰でも楽しめる気軽なゲーム」をモットーに世界のゲーム市場を掌握してきたが、最近登場したスマートフォンに顧客を奪われている。過去3−4年にわたり、任天堂に押されていたマイクロソフトとソニーが最先端のグラフィックや音響効果を駆使したゲームを投入し、消費者を誘惑していることも背景にある。

任天堂の業績不振は、円高で主力製品の家庭用ゲーム機「Wii(ウィー)」、携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」の販売が同時に激減したためだ。Wiiは昨年9月に価格を20%引き下げたにもかかわらず、販売量が08年に比べ21%減の2053万台に落ち込んだ。ニンテンドーDSも販売量が10%以上減少した。