“どんな結果になるのかも気になるが、「どんな基準」で「どのように」施行するのかが疑問”

改正案が発表されると同時に議論を巻き起こした「ゲームシャットダウン制」の詳しい内容が公開され、オンラインゲームユーザーの間で論議が過熱している。

文化体育観光部と女性家族部が合意した「ゲームシャットダウン制」の適用対象がオンラインゲームだけではないというのがその理由だ。

現在法制司法委員会に係留中の「ゲームシャットダウン制」は、0:00〜6:00の間満16歳未満の青少年達の「情報通信網を通じてリアルタイムで提供されるゲーム」利用を規制するという内容を骨子としている。これは一般的なオンラインゲームだけではなく、ネットワーク機能を利用してゲームを楽しめるビデオゲームやモバイルゲームまで規制対象に含まれるという事を意味している。

年齢制限はあるが、事実上韓国内でサービスされるすべてのゲームに対して規制をするという今回の措置に対して大衆は「青少年の犯罪を防ぐためには必要だ」という意見と「ゲームプレイを防いだからといって青少年犯罪が減ることはない」という反対の意見が出てきており論議となっている。

しかし、正反対の考えを持つ両者で一致する見解もある。それは「どのように施行するのか?」という疑問だ。適用対象と規制内容は明示されているが、どんな方法で実施するのかについて内容が全く公開されていない為だ。

規制案の全般的な実効性可否にも疑問符がつく。規制対象に含まれているビデオゲームやモバイルゲームの場合は、ゲームプレイを制限できる方案が実質的に存在していない為だ。

ビデオゲームのネットワークプレイだけを考えても、Xbox360ライブやPS3のPSNをプレイする際に住民登録番号を通じた成人認証をすることなく楽しめるからだ。その為「16歳未満の青少年」であるかをどこで判断するのかが問題となっている。

また、ビデオゲームやモバイルゲームの場合、オフラインで1人でいくらでもゲームを楽しむ事が出来るのも、この規制案の実効性に疑問がのこる問題の一つだ。

「ゲームシャットダウン制」という青少年のゲーム中毒とそれによって発生する社会問題を未然に防ぐという意味で作られた規制案だが、いくらオンラインでのゲームプレイを防いでも1人で楽しむコンテンツが多数のビデオゲームやモバイルゲームを通じ幾らでも楽しめる為、これに対する対策がなければ「ゲームシャットダウン制」が何の意味もなさないという意見も少なくない。

オンラインゲームユーザーは法令が作られた「過程」にも疑問を投げかけている。今回の規制案が“「満14歳未満の青少年」を対象にゲームプレイ制限を行う”という文化部と“満19歳未満の青少年のプレイを制限する」と主張した女性家族部がお互いの合意点を見出す為に実質的な対策を用意せずお互いの自尊心を生かす為に「ゲームシャットダウン制」に合意したということだ。オンラインゲームユーザーが今回の案件に対して非難する理由がここにある。

業界のある関係者は“ゲームが青少年に及ぼす影響に対する議論は確実にあった。立場によって今回の規制に対して賛否が分かれるのは当然の事だ。しかし、規制の為には規制を実行する立場はもちろん、規制される側が異議を唱えられない明確な名分とシステムを整えていなければならない。今回の「ゲームシャットダウン制」にはこの点が見過ごされている為に大衆からの疑問が数多く出てきているのだと思われる”とコメントした。